妊婦にタバコは良いと思いますか?と聞かれて、Yesと答える人はおそらくいないでしょう。
ではタバコの何ががいけないのでしょうか。
タバコを吸うとどうなるのでしょうか。
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●なぜタバコが良くないのか |
タバコの中にはニコチンが含まれています。
このニコチンは血管を収縮させ、母体の血液量を少なくします。
子宮も収縮し、赤ちゃんへ届く血液が少なくなってしまいます。
十分な栄養と酸素を運ぶ命綱ともいえる大事な血液が減少すると、赤ちゃんの発育が妨げられます。
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●タバコと低体重児 |
タバコを吸うママから産まれた赤ちゃんは、吸わないママから産まれた赤ちゃんよりも身長・体重ともに未発達になることが多い、とはっきりとしたデータが出ています。
2,500g以下の低体重児の出生率は、吸わない人の2倍以上です。
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●周囲の人の喫煙について |
配偶者など、同居の家族がタバコを吸っている場合はどうでしょうか。
タバコの煙には2種類あります。喫煙者が直接吸っているのが主流煙、手に持っているタバコや灰皿に置かれたタバコの先から立ち上るのが副流煙です。
主流煙はタバコのフィルターをとおして吸うのに対し、副流煙は周囲の人は直接吸ってしまいます(受動喫煙)。そして副流煙のほうが、有害物質が数倍も多く含まれているのです・・・。
タバコを吸っている本人より、隣で副流煙を吸う人の方が有害物資をより多く体に取り込むことになります。煙は少量なのに咳き込んだりしてしまうのはそのせいです。
厚生省(喫煙と健康)より
タバコ1本の含有量/mg
成 分
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副流煙
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主流煙
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副流煙/主流煙(比)
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タール
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34.5
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10.2
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3.4倍
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ニコチン
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1.27
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0.46
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2.8倍
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一酸化炭素
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148
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31.4
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4.7倍
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家族に喫煙者がいる場合は、目の前でタバコを吸うのはやめてもらいましょう。
換気扇の下で吸っていても、同じ部屋にいる場合はほとんど効果がありません。「目の前で吸われるよりはまだマシ」な程度です。
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●妊娠中こそ禁煙のチャンス! |
・・・タバコが悪いのはよくわかるけど、禁煙はそう簡単にできるものではないから・・・
それはそうでしょう。タバコに含まれるニコチンは常習性があり、麻薬と同じなのですから。
やめられないのは意思が弱いからというだけではありません!
でも・・・いくら自分が吸いたいからといっても、お腹の赤ちゃんのためにやめることはできないでしょうか?赤ちゃんは何も言うことができないし、胎盤にニコチンが流れてきて苦しい思いをしても何も抵抗することはできません。そんな無力な赤ちゃんに、タバコを吸わせることができますか。
すぐに完全にやめることが難しくても、せめて本数を減らしましょう。
妊娠中になるべく減らしておかないと、いざ産まれてからはもっともっと大変になりますよ。
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